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特定技能1号と2号の違いを徹底比較【企業向け】

特定技能サプリ編集部 公開日: 2026.07.11更新日: 2026.07.11

外国人材の採用を検討する企業から「特定技能の1号と2号は何が違うのか」という質問が最も多く寄せられます。在留期間、家族帯同、任せられる仕事のレベル、そして企業側の支援義務まで、両者の差は採用計画と定着戦略を大きく左右します。この記事では、制度の要点を6つの観点で比較しながら、企業がどう活用すべきかを整理します。

本記事は2026年7月時点の出入国在留管理庁の公表情報に基づきます。在留期間・対象分野・試験要件などの制度は改正されることがあります。実際の受入れ手続きの際は、必ず出入国在留管理庁の最新の公式情報をご確認ください。

特定技能1号・2号とは(制度の全体像)

特定技能は、人手不足が深刻な産業分野で、一定の専門性・技能を持つ外国人材を受け入れるために2019年に創設された在留資格です。大きく1号2号の2段階に分かれており、同じ「特定技能」でも求められる技能水準や、認められる権利、企業の義務が大きく異なります。

ざっくり言えば、特定技能1号は「相当程度の知識または経験を必要とする技能」を持つ人材向けの、いわば入口の在留資格です。これに対して特定技能2号は「熟練した技能」を持つ人材向けの、より上位の在留資格で、現場のリーダーや管理を担えるレベルが想定されています。

2段階のイメージ

1号=即戦力として現場業務を担う段階/2号=熟練者として班長・指導役を担い、長期就労・定着が可能な段階。2号は1号で培った技能をさらに高めた先にある「キャリアの到達点」と位置づけられます。

特定技能2号の詳細な取得条件や評価試験については、特定技能2号とは?完全ガイドもあわせてご覧ください。

1号と2号の違いを6つの観点で比較

まず全体像を一覧で押さえましょう。企業がとくに気にすべき点を6つの観点で整理しました。

観点特定技能1号特定技能2号
技能水準相当程度の知識・経験を要する技能熟練した技能(現場リーダー級)
在留期間通算で上限5年(更新の合計)更新の上限なし(要件を満たす限り更新可)
家族帯同原則不可要件を満たせば配偶者・子の帯同が可能
日本語要件試験(JLPT N4またはJFT-Basic)等で確認分野により異なる(多くの分野で追加の日本語試験は必須ではない)
企業の支援義務支援計画の作成・実施が必要義務的支援は不要
永住申請との関係在留期間は永住要件にカウントされない在留期間が永住申請の要件に算入され得る

在留期間 ── ここが最大の違い

特定技能1号は、在留期間を更新しても通算5年が上限です。そのため、優秀な人材でも5年経てば帰国が原則となり、企業は再び採用・育成のコストをかけることになります。一方、特定技能2号は更新の上限がなく、要件を満たす限り長期にわたって働き続けられるため、企業にとっては育てた人材を戦力として定着させやすいのが最大のメリットです。

家族帯同 ── 定着に直結する要素

1号は原則として家族を日本に呼ぶことができません。2号では配偶者と子の帯同が認められるため、本人の生活基盤が安定し、離職・帰国のリスクが下がります。家族の存在は定着率に直結するため、企業の人材戦略上も重要な差です。

誤解しやすいポイント

「2号は日本語要件がないから語学不問」という理解は誤りです。分野によっては上位の技能試験や日本語試験(例:一部分野でのN3相当)が求められる場合があります。分野ごとの要件は必ず各分野の試験実施機関・公式情報でご確認ください。

対象分野の違い

特定技能1号は幅広い産業分野が対象です。これに対して特定技能2号は、2023年6月の閣議決定により対象が大きく拡大され、介護分野を除く分野で受入れが可能になりました。

介護分野が2号の対象外なのは、別に在留資格「介護」が用意されており、そちらで長期就労・更新が可能なためです。したがって「介護で長く働いてほしい」場合は特定技能2号ではなく在留資格「介護」への移行を検討します。

各分野の2号評価試験の内容や対策は、分野別ガイドで詳しく解説しています(例:外食業建設宿泊業)。自社の分野に合わせてご確認ください。

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企業側の義務・コストの違い

1号と2号は、企業(受入れ機関)に課される義務にも差があります。ここは採用後の運用負担に直結するため、事前に把握しておきましょう。

項目特定技能1号特定技能2号
支援計画作成・実施が必須(登録支援機関へ委託可)義務的支援は不要
支援の内容事前ガイダンス、生活オリエンテーション、日本語学習の機会提供など
各種届出必要(受入れ状況・支援実施状況など)必要(受入れ状況など)

1号では、生活面・就労面のサポートを行う支援計画の作成と実施が義務づけられています。自社で対応が難しい場合は登録支援機関に委託できますが、いずれにしても一定のコストと手間がかかります。2号ではこの義務的支援が不要となり、その分だけ企業の運用負担は軽くなります。

コスト観点でのまとめ

2号は支援義務がなく、在留期間の更新上限もないため、長期で見れば「採用・育成のやり直しコスト」と「支援コスト」の両方を抑えられます。定着前提の採用なら2号移行を見据えた育成が有利です。

1号から2号へ移行する条件と流れ

2号は新規に海外から呼ぶよりも、1号で働く人材が実務経験を積んで移行するのが一般的なルートです。基本的な流れは次のとおりです。

  1. 1号として就労・経験を積む対象分野で実務に従事し、現場での技能を高めます。分野によっては一定の実務経験や指導・監督経験が要件になります。
  2. 2号の技能試験に合格する各分野の実施機関が行う「熟練した技能」を測る評価試験に合格します。分野により試験内容・合格基準が異なります。
  3. 分野ごとの追加要件を満たす実務経験年数や、班長・職長など指導的立場での経験が求められる分野があります。
  4. 在留資格変更許可を申請する出入国在留管理庁へ在留資格変更を申請し、許可されれば特定技能2号として就労を継続できます。

要確認

移行に必要な実務経験年数や試験の合格基準は分野ごとに細かく定められており、改正もあります。申請前に必ず各分野の試験実施機関と出入国在留管理庁の最新情報をご確認ください。

企業がどう活用すべきか(実務のポイント)

1号と2号の違いを踏まえると、企業がとるべき戦略は明確です。

とくに重要なのが2号評価試験への合格支援です。試験は「熟練した技能」を問うため難易度が高く、働きながらの学習には効率的な対策が欠かせません。企業として学習環境を整えることが、そのまま定着率と戦力化のスピードに直結します。

この記事のまとめ

  • 特定技能1号は在留通算5年・家族帯同不可・支援義務あり、2号は在留更新上限なし・家族帯同可・支援義務なしが最大の違い
  • 2号は「熟練した技能」を求める上位資格で、2023年の拡大により介護分野を除く分野が対象になった
  • 介護で長期就労させたい場合は2号ではなく在留資格「介護」を検討する
  • 2号への移行は、1号で実務経験を積み分野別の技能試験に合格して在留資格変更を申請するのが一般的なルート
  • 短期は1号で確保し、長期定着・幹部育成は2号移行を見据えた計画を立てるのが企業の基本戦略

よくある質問

Q. 特定技能1号から2号へは必ず移行できますか?

自動的には移行できません。対象分野で実務経験を積んだうえで、各分野の実施機関が行う2号の技能試験に合格し、分野ごとの追加要件を満たして在留資格変更許可を受ける必要があります。分野によって要件が異なるため、特定技能2号の完全ガイドや各分野別ページもご確認ください。

Q. 2号になると家族を日本に呼べますか?

はい。特定技能2号では、要件を満たせば配偶者と子の帯同が認められます。1号では原則として家族帯同はできません。家族と暮らせることは本人の生活基盤の安定につながり、企業にとっても定着率向上のメリットがあります。

Q. 企業側の負担は1号と2号でどう違いますか?

1号では支援計画の作成・実施が義務づけられており、自社対応が難しい場合は登録支援機関への委託が必要です。2号ではこの義務的支援が不要になります。また2号は在留更新の上限がないため、採用・育成をやり直すコストも抑えられます。

Q. 働きながらでも2号の試験に合格できますか?

十分に可能です。ただし2号評価試験は「熟練した技能」を問うため難易度が高く、限られた時間で効率的に学習することが合格のカギになります。特定技能サプリは分野別の2号試験対策問題をスマホで手軽に学べるサービスで、忙しい現場スタッフの合格をサポートします。企業として学習環境を用意することが、そのまま戦力化と定着の加速につながります。

Q. 介護分野には特定技能2号がないと聞きました。長く働いてもらうには?

介護分野は特定技能2号の対象外ですが、別に在留資格「介護」が設けられており、そちらで更新を続ければ長期就労が可能です。介護で長く働いてほしい場合は、特定技能2号ではなく在留資格「介護」への移行を検討します。

※本記事は 出入国在留管理庁(在留資格「特定技能」) 等の公開情報をもとに、特定技能サプリ編集部(株式会社AIサプリ)が作成しています。試験の最新の要項・日程・料金は必ず各試験実施機関の公式情報をご確認ください。合格率など最新の実施状況は、各試験実施機関の公表情報をご確認ください。