特定技能2号 飲食料品製造業のテキスト活用法|社内研修の組み立て方
飲食料品製造業で働く1号の外国人材に、2号を目指してほしいと考える企業が増えています。一方で、公式テキストをどう研修に使えばよいか迷う担当者も少なくありません。
本記事では、2号の学習用テキストの構成と社内研修の組み立て方を解説します。内容は、外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)などの公表情報をもとにしています。
結論から言うと、1号テキストの復習から始め、2号テキストの章を自社の仕事と結びつけて学ぶことが研修の軸になります。
本記事の試験・テキストの情報は、2026年10月8日時点で公式サイトを確認したものです。最新の要項や版は、外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)の公式サイトでご確認ください。
》特定技能2号とは?1号との違い・対象分野・評価試験のガイド
特定技能サプリでできること
- 特定技能1号・2号の試験対策に、16分野で対応
- 解答の履歴から苦手分野に合わせた問題を自動で出題
- 管理者は全員の学習状況と苦手分野をダッシュボードで確認
ご相談・資料請求は無料です。
\ご相談は無料です/
無料で相談する【前提知識】飲食料品製造業2号の学習用テキストとは
2号の学習用テキストは、試験の出題範囲と結びついた公式の教材です。まずは位置づけと全体の構成を確認しましょう。
ポイント①OTAFFが公表する公式教材
テキストは、試験を実施する一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)が公式サイトで公表しています。2026年10月8日時点で掲載されているのは、2026年4月の第3.01版です。
ポイント②職長の役割を学ぶ教材
テキストの「はじめに」では、2号に「職長」以上の役割を果たす力が求められると書かれています。必要な力として、知識・技能・リーダーシップが挙げられています。
職長とは、製造現場で作業員の指導監督をする人のことです。会社によって、班長やリーダーなど呼び方はさまざまです。
ポイント③1号テキストの理解が前提
2号テキストでは、1号の学習用テキストの内容を理解・習得していることが前提とされています。そのうえで、1号テキストと一緒に学ぶことが推奨されています。
全6章のうち、第1・3・4・6章は1号テキストになかった章です。第2章と第5章は、1号の内容に2号で必要な知識を書き加えています。
- 第1章 職長として働くための基本:監督・指示、指導・教育、コミュニケーション、ハラスメント防止など
- 第2章 食品衛生:危害要因、一般衛生管理、HACCPによる衛生管理の12手順など
- 第3章・第4章 品質管理と生産管理:PDCAサイクル、QC7つ道具、納期管理、歩留りの管理など
- 第5章 労働安全:危険予知(KY)活動、ヒヤリ・ハット活動、リスクアセスメントなど
- 第6章 社会の変化と会社の方針:フードディフェンス、SDGs、女性の活躍推進など
2号テキストは、1号の土台の上に職長の役割を積み上げる教材だと押さえておきましょう。
飲食料品製造業2号の試験とテキストの関係
研修を組む前に、試験の形式とテキストの対応を知っておくと計画が立てやすくなります。OTAFFの試験案内の主な内容は次のとおりです。
ポイント①試験の形式
2号評価試験は、学科試験と実技試験の2科目で行われます(OTAFF、2026年10月8日確認)。
- 試験時間:70分
- 出題形式:4択で、コンピュータで解答するCBT方式
- 合格基準:200点満点中130点以上(正答率65%以上)
- 受験料:15,000円(税込)
ポイント②出題範囲はテキストの全6章
試験案内では、出題範囲について学習テキストの1章から6章の対応する章を参照するよう示されています。研修でも、6章すべてを扱う前提で計画すると安心です。
注意点①試験問題にはふりがながない
テキストの漢字にはふりがなが付いていますが、試験は日本語で、漢字にルビは付いていません(OTAFF)。研修の後半では、ふりがなを見ずに読む練習も入れておきましょう。
注意点②受験資格の実務経験
受験には、管理等実務経験が2年以上あることを受験者登録の時点で確認できる必要があります(OTAFF)。この確認には、企業マイページからの登録が必要です。
実務経験の考え方は、特定技能2号の受験資格・実務経験要件まとめで分野ごとに整理しています。
研修の計画は、全6章が出題範囲で、ルビのない試験であることを踏まえて立てましょう。
テキストを使った社内研修の組み立て方
社内研修は、復習→新しい章→自社の仕事への当てはめ→演習の順で組むと進めやすくなります。ここでは4つの手順とコツを紹介します。
手順①受講者の現在地を確認する
最初に、受講者が1号テキストの内容をどこまで覚えているかを確かめます。担当している工程や、指導している人数も合わせて聞いておきましょう。
手順②1号テキストで土台を復習する
2号テキストの第2章と第5章は、1号テキストの理解を前提に書かれています。食品衛生と労働安全は、1号テキストの復習から始めると無理がありません。
OTAFFの1号テキストのページには、第4版の翻訳版(英語・ベトナム語など6言語)も掲載されています。最新の日本語版とは版が異なるため、内容の違いに注意して使いましょう。
手順③2号で加わった章を学ぶ
次に、職長の役割、品質管理、生産管理など1号になかった章に進みます。管理の考え方や数値の扱いが増えるため、1回の範囲を小さく区切ると学びやすくなります。
手順④自社の仕事に当てはめて演習する
章を学んだら、自社の工程や記録に当てはめて説明してもらう時間をとります。最後に、ふりがなのない4択の問題で理解を確かめると、試験の形式にも慣れられます。
試験対策の全体像は、特定技能2号 飲食料品製造業の試験対策で詳しく紹介しています。
【研修を組むコツ】講師の分担と記録
研修は、章ごとに詳しい社員が講師を分担すると負担が偏りにくくなります。受講者ごとに、終えた章と苦手な章を記録しておきましょう。
研修は、1号の復習から始め、自社の仕事への当てはめで締める流れを意識しましょう。
章ごとの研修のポイント【現場とつなぐコツ】
2号テキストの各章は、現場の仕事と結びつけると理解が深まります。章ごとの研修のポイントを紹介します。
ポイント①第1章は日々の指導で学ぶ
第1章では、監督・指示、指導・教育、コミュニケーションなどを扱います。朝礼での指示の出し方など、普段の場面を題材にすると身につきやすくなります。
ハラスメントの理解と防止も第1章の内容です。自社の相談窓口やルールも一緒に伝えておきましょう。
ポイント②第2章は自社の衛生管理と比べる
第2章では、HACCPによる衛生管理の12手順などを学びます。自社の衛生管理の計画や記録を見せながら説明すると、内容が具体的になります。
ポイント③第3・4章は自社の数字で練習
第3章の品質管理と第4章の生産管理では、数値を使った管理を学びます。QC7つ道具や歩留り、稼働率などは、自社のデータで計算すると理解しやすくなります。
ポイント④第5章は現場の安全活動と一緒に
第5章では、危険予知(KY)活動、ヒヤリ・ハット活動、リスクアセスメントなどを学びます。自社の安全活動の場で、職長の立場から進め方を練習するとよいでしょう。
ポイント⑤第6章は会社の方針とつなぐ
第6章では、フードディフェンス(食品への意図的な異物混入への対策)やSDGsなどを扱います。自社の方針や取り組みと結びつけて伝えると、職長の役割が見えやすくなります。
各章は、自社の記録・数字・安全活動を教材にすることで、試験と実務の両方に役立ちます。
社内研修で気をつけたい注意点
研修を続けるうえで、事前に押さえておきたい注意点が3つあります。
注意点①テキストの最新版を確認する
2号テキストは、2026年10月8日時点で第3.01版が掲載されています。研修を始める前に、OTAFFの公式サイトで最新の版を確認しておきましょう。
注意点②職場の用語とのちがい
テキストには、地域や職場によって用語や仕事の仕方がテキストと違う場合があると書かれています。その場合は、職場の方針に従うよう案内されています。
研修では、テキストの用語と自社での呼び方の対応表を作っておくと混乱を防げます。
注意点③日本語要件の変更に備える
出入国在留管理庁の分野ページでは、令和9年(2027年)4月1日以降は2号にも日本語能力が求められると示されています。水準は「日本語教育の参照枠」のB1相当以上です(2026年9月4日現在の情報)。
2号テキストの第1章にも、「継続した日本語の学習」という節があります。詳しい取扱いは別途示される予定のため、日本語の学習も並行して続けましょう。
研修は、最新版の確認と職場の用語の整理をしたうえで、日本語の学習とあわせて進めましょう。
よくある質問
2号の学習用テキストはどこで入手できますか?
OTAFFの公式サイトの「学習テキスト」のページで、PDFが公開されています。2026年10月8日時点で掲載されているのは、2026年4月の第3.01版です。1号のテキストも、同じサイトの1号試験のページで公開されています。
2号テキストに翻訳版はありますか?
2026年10月8日時点で、OTAFFの2号テキストのページに翻訳版の掲載は確認できませんでした。テキストの漢字にはふりがなが付いています。1号テキストは、第4版の翻訳版が6言語で掲載されています。
1号テキストも研修で使う必要がありますか?
はい、1号テキストも使うことをおすすめします。2号テキストは、1号テキストの内容を理解していることを前提にしています。1号テキストと一緒に学ぶことも推奨されています。
試験は何語で行われますか?
日本語で行われ、漢字にルビは付いていません(OTAFF)。研修では、ふりがなを見ずに読む練習も取り入れると、試験の形式に慣れやすくなります。
研修にはどれくらいの期間が必要ですか?
決まった期間はありません。受講者の日本語の力や1号テキストの理解度、担当業務によって変わります。まず受講者の現在地を確認し、受験の時期から逆算して計画を立てましょう。
この記事のまとめ
2号の学習用テキストは、1号の土台に職長の役割を積み上げる全6章の教材です。1号の復習から始め、自社の仕事に当てはめて学ぶと、試験と実務の両方に生かせます。
ただし、合う研修の進め方は、受講者の日本語の力や担当業務によって異なります。
特定技能サプリでは、2号の試験対策や社内での学習の進め方についてご相談を承っています。お気軽にお問い合わせください。
- 2号テキストはOTAFFが公表する、職長以上の役割を学ぶ全6章の教材
- 1号テキストの理解が前提で、一緒に学ぶことが推奨されている
- 試験は学科・実技の2科目で、70分・4択のCBT方式、漢字にルビはない
- 研修は復習→新しい章→自社の仕事への当てはめ→演習の順で組む
- 最新版の確認と職場の用語の整理を行い、日本語の学習も並行して進める
出典・参考資料
参考:一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)「飲食料品製造業分野 特定技能2号評価試験」
参考:一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)「飲食料品製造業 特定技能2号評価試験 学習用テキスト 第3.01版(2026年4月)」
参考:一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)「飲食料品製造業分野 特定技能1号評価試験 学習テキスト」
※本記事は 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)「飲食料品製造業分野 特定技能2号評価試験」・一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)「飲食料品製造業 特定技能2号評価試験 学習用テキスト 第3.01版(2026年4月)」・一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)「飲食料品製造業分野 特定技能1号評価試験 学習テキスト」・出入国在留管理庁「飲食料品製造業分野」(2026年9月4日現在)・農林水産省「飲食料品製造業分野における特定技能」 等の公開情報をもとに、特定技能サプリ編集部(株式会社AIサプリ)が作成しています。制度や試験の最新の要項・日程・料金は、必ず各実施機関の公式情報をご確認ください。