育成就労の日本語教育はオンラインでできる?実施方式と受講環境の確認点
近くに日本語教育機関がなく、講習の手配に悩んでいませんか。オンラインを検討しても、制度上の条件や必要な準備が分かりにくいものです。
本記事では、公式資料をもとにオンライン講習の実施方式と受講環境の確認点を解説します。企業や監理支援機関が、依頼前に整理したい項目を紹介します。
結論として、オンライン受講は可能ですが、同時双方向などの要件を満たす講習と受講環境の確認が必要です。
本記事は2026年10月26日に確認した公式資料に基づきます。機器の準備や連絡方法の提案は、制度上の要件と分けて記載しています。
育成就労の日本語講習(オンライン)
- 認定日本語教育機関によるA1相当・A2目標の講習(各100時間)
- レベル別・1クラス20名上限の双方向オンライン授業
- 学習ツールと育成記録・帳票の作成支援まで一体で提供
料金・受講について、お気軽にご相談ください。
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講習について相談する【前提知識】どの日本語講習をオンラインで受ける?
まずは、オンライン化したい講習の目的と実施者を確認します。授業の方法だけで、制度への適合を判断しないことが大切です。
ポイント①講習の目的を区別
厚生労働省の資料では、A1相当講習とA2目標講習が示されています。A1・A2は、日本語の力を段階で示す指標です。
- A1相当講習:就労開始前の日本語能力に関わる講習です。
- A2目標講習:育成就労中に日本語能力の向上を目指す講習です。
- 自主学習:講習と組み合わせ、本人が復習などに取り組む学習です。
対象者の試験合格状況や分野により、必要な講習の確認内容は変わります。詳しくは育成就労の日本語要件も参照してください。
ポイント②講習の実施者を確認
基本は、国の認定を受けた認定日本語教育機関の「就労のための課程」です。働く人を対象とした教育課程か、依頼先に確認しましょう。
厚生労働省は、経過措置として登録日本語教員による講習も認めています。これは国の登録を受けた日本語教師が、一定の要件の下で行うものです。
この経過措置では、教師1人に対し、同時に受講する生徒は20人以下です。ほかの要件と併せ、厚生労働省の公表資料で確認してください。
依頼前には、どの制度上の根拠で講習を提供するのかを確認しましょう。オンライン対応の有無と併せて確認することが大切です。
最初に対象となる講習と実施者の要件を整理しましょう。
オンライン授業と録画教材はどう違う?
次に、授業中のやり取りができる方式かを確かめます。教材をインターネットで配ることと、講習の実施方式を分けて考えます。
ポイント①同時双方向の授業
厚生労働省の資料は、オンライン受講に同時双方向などの条件を示しています。同時双方向とは、教師と受講者がその場でやり取りできることです。
確認の中心は、受講者が授業中に質問や応答をできるかです。配信を見られるだけでなく、発言する場面も確認しましょう。
- 同時性:教師と受講者が、同じ時間に授業へ参加します。
- 双方向性:受講者からも質問や返答ができます。
- 参加状況:教師が個々の反応を確かめられる運営か確認します。
注意点②録画視聴との区別
録画を好きな時間に見るだけでは、同時双方向の条件を満たしません。そのため、録画視聴だけで対象講習を置き換えることはできません。
一方、厚生労働省は、講習に加えて自主学習に取り組む重要性も示しています。録画やオンライン教材は、復習などの用途を明確にして活用しましょう。
手順③実施範囲を依頼先に確認
依頼先には、オンラインで実施する範囲を確認してください。対面を含む日程や、自習部分の扱いも書面で整理するとよいでしょう。
また、日本語講習の説明を入国後講習の全科目に当てはめないようにします。生活や法的保護などの科目は、それぞれの実施条件を確認してください。
オンライン講習では、授業の双方向性と自主学習との区別を確認しましょう。
受講環境は何を準備すればよい?
ここでは、授業への参加を支える端末・通信・受講場所を確認します。以下は、実際の受講を円滑にするための準備の提案です。
手順①実際の機器で接続確認
端末は、依頼先の推奨環境と授業内容に合わせて選びましょう。スマートフォンで参加できる場合も、教材の読みやすさを試してください。
- 画面:教材の文字を読み、必要な操作ができるか確認します。
- 音声・映像:マイクやカメラを使い、教師とやり取りできるか試します。
- 通信:授業を受ける場所と時間帯で、接続の安定性を確認します。
- 電源:授業中に充電が切れないよう、電源を確保します。
事前には、実際の受講者が、実際の場所と端末で接続を試すことをおすすめします。担当者の端末だけで確認を終えないようにしましょう。
手順②声を出せる場所の確保
受講場所は、周囲の音を気にせず発言できる環境を選びます。寮や会議室を使う場合も、授業中の出入りや生活音を確認してください。
複数人が同じ部屋から参加する場合は、音の反響と個々の発言機会を確認します。機器の共有方法は、教師が全員の反応を確認できるかも含めて相談しましょう。
手順③操作方法と連絡先の共有
初回までに、入室・発言・再接続の操作を本人と練習します。説明は、本人が理解できる言葉や図で用意するとよいでしょう。
接続できない場合に備え、連絡先と連絡手段を決めておきます。授業用の仕組みが使えないときにも、担当者へ連絡できる形にします。
機器の準備に加え、本人による接続練習と発言できる場所を確保しましょう。
出欠・補講・学習状況はどう確認する?
受講開始前には、日程と記録の共有方法も決めておきます。ここでは、企業と講習の実施者で相談したい運営上の確認点を紹介します。
手順①受講日程と担当者の調整
授業日程は、勤務予定や受講場所の利用予定と照らし合わせます。変更が出たときに、誰が本人と実施者へ連絡するかも決めましょう。
依頼先との役割分担は、出欠確認・機器対応・学習相談に分けると整理しやすくなります。現場の担当者にも、連絡先を共有してください。
注意点②欠席と通信障害の扱い
欠席や通信障害が起きた場合の受講時間の確認方法を、開始前に相談します。接続履歴だけでなく、実際の参加状況をどう確認するかも聞きましょう。
- 出欠:出席・遅刻・途中退出を誰が確認するか決めます。
- 通信障害:授業に参加できなかった時間や状況を共有します。
- 補講:必要性の判断、実施方式、日程の調整方法を確認します。
- 記録:実施内容や受講状況を、誰が保管・共有するか整理します。
欠席時も、録画を見れば受講済みになると自己判断しないことが大切です。対象講習の条件に沿った対応を、実施者と確認してください。
具体的な対応を整理する際は、欠席後の進め方も併せて確認しましょう。日本語教育の欠席・補講への対応で解説しています。
ポイント③理解度と職場での活用
厚生労働省のモデルカリキュラムは、学習記録を使った振り返りを取り入れています。企業側が学習の継続に関わることも想定されています。
企業では、職場で伝えられたことや困ったことを本人に聞いてみましょう。その内容を教師へ共有すると、次の学習相談に使えます。
開始前に出欠・補講・記録の担当と共有方法を決めておきましょう。
よくある質問
育成就労の日本語講習はオンラインで受講できますか?
はい、一定の要件を満たせば受講できます。厚生労働省の資料は、同時に双方向でやり取りできることなどを条件としています。
依頼時には、講習の実施者や対象課程の要件も併せて確認してください。
録画教材や学習アプリだけで講習を済ませられますか?
録画視聴やアプリでの自習だけでは、同時双方向の講習を代替できません。自主学習としての活用と、制度上の講習の受講は分けて考えましょう。
スマートフォンだけでも受講できますか?
受講できるかは、依頼先の対応環境と授業内容によります。教材の読みやすさ、音声、発言時の操作を事前に試してください。
使いにくい場合は、別の端末や受講場所を実施者と相談しましょう。
通信障害で授業に参加できなかったらどうしますか?
まずは実施者へ連絡し、参加できなかった時間と状況を伝えてください。受講時間の扱いや補講の必要性を確認します。
対応を円滑にするため、連絡方法と補講の進め方を開始前に決めておきましょう。
この記事のまとめ
育成就労の日本語講習は、同時双方向などの条件を満たせばオンライン受講が可能です。実施者の要件、受講環境、出欠や補講の扱いを確認しましょう。
ただし、本人の日本語力や勤務予定、設備によって合う進め方は異なります。契約前に実際の受講条件を共有し、無理のない計画を相談してください。
講習の手配に迷う場合は、対象者の状況と受講環境を整理してご相談ください。
- オンライン講習は、同時双方向などの要件を満たす必要があります。
- 講習の実施者や対象課程を確認し、録画視聴や自主学習と区別します。
- 端末・通信・発言できる場所を整え、本人が接続を試します。
- 出欠・通信障害・補講・記録の共有方法を開始前に決めます。
※本記事は 厚生労働省「育成就労制度の概要・関係省令等について(日本語関係抜粋版)」・厚生労働省「外国人育成就労制度における日本語能力向上のための取組について」・厚生労働省「【概要書】育成就労『A1相当講習』『A2目標講習』モデルカリキュラムの活用について」 等の公開情報をもとに、特定技能サプリ編集部(株式会社AIサプリ)が作成しています。制度や試験の最新の要項・日程・料金は、必ず各実施機関の公式情報をご確認ください。